お母さんが読むだけで、子どもの算数や数学の成績が上がるブログ

~ 算数の優しさや不思議さ、そして、アドラー心理学へ ~

【算数対談】子どもの算数力をアップさせるために! まっちゃん先生 × えみ先生

子どもの算数力をアップさせるためには、どうすればいいでしょうか。

 

ここでは、まっちゃん先生とえみ先生の対談を通して、子どもの算数の力を育てるヒントを見ていきましょう。

 

子どもの算数の力を育てたいお母さん、お父さん、教育関係者の方々など、算数や数学に関心のある方々のお役に立てれば幸いです。

(対談が行われ次第、随時、記事を追加していきます)

 

■ 六角堂での算数談 ~ 算数テキストの完成記念 ~  (2018.2.18)

テーマ : 「六角堂で算数談義 ~ 6にまつわる算数 ~」

 

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京都の六角堂で、まっちゃん先生、えみ先生、真澄さんが算数談義を繰り広げます!

 

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算数談義の様子を、えみ先生が書いてくださっています。


算数対談☆【松岡学×満田真澄×とがのえみ】from 京都六角通

 

瀬川まりえさんが算数テキストの贈呈式の様子を書いてくださいました。

【まっちゃん先生 嬉しい再会】算数テキスト贈呈!

 

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■ 第2回目の算数対談 ~ クリスマス企画 ~  (2017.12.25)

テーマ : 「小学生と無限の関わり」

 

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とても深いテーマに対して、まっちゃん先生とえみ先生が切り込んでいきます!

 

小学生は無限を理解することができるのでしょうか?

 

そして、無限とどのように関わればいいのでしょうか?


京都、四条烏丸のシェアサロンから、まっちゃん先生とえみ先生が算数を発信しています。

 

第2回 算数対談の様子を、えみ先生がレポとして書いてくださっています。


四条烏丸で算数対談(えみ先生の記事)

 

瀬川まりえさんによるレポになります。

第2回 算数対談のレポ

 

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■ 第1回目の算数対談 (2017.8.16)

テーマ : 「算数の学びで大切なこと」

 

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記念すべき第1回目の対談です。

初めての対談で、やや緊張感に包まれながらも、

 

和やかな雰囲気で、お互いの算数への思いを語り、
とても有意義な対談ができました。

 

京都、四条烏丸のシェアサロンから、広く社会へ算数や数学を発信しています。

 
対談の様子はこちらをご覧ください。

四条烏丸で算数対談

 

算数対談について、えみ先生が記事に書いてくださっています。


四条烏丸で算数対談(えみ先生の記事)

 

瀬川まりえさんによるレポになります。

第1回 算数対談のレポ

 

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■ 算数対談について

算数・数学の専門家、まっちゃん先生とえみ先生は、算数対談を通して広く社会に発信しています。

毎回、テーマを決めて、それぞれの視点から、算数についての考えや思いを語り合います。

京都、四条烏丸のシェアサロンにて、 和やかな雰囲気で、算数対談は行われています。

算数対談を通して、子どもの算数の力を育てる ヒントを得ていただければと思います。

お母さん、お父さん、教育関係者の方々など、 算数や数学に関心のある方々のお役に立てれば幸いです。

 

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算数・数学の専門家、まっちゃん先生とえみ先生は、算数対談を通して広く社会に発信しています。

 

 ■ まっちゃん先生

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数学者、高知工科大学  准教授、博士(学術)、三重県出身。

大学で数学の研究や教育に取り組む傍ら、一般の方々に 「数学の心」 を伝えるため活動している。

アドラー心理学への関心も深く、 数学教育に活かす実践や研究をしている。

ファッションを意識し、その優しい雰囲気から、まっちゃん先生として親しまれている。

 

まっちゃん先生のブログ

 

■ とがのえみ先生

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理系子育てアドバイザー、京都府出身。

大学・大学院の教育学部で数学を専攻し、 教員免許を小学校から高校まで計7枚取得。

地元の公立高校に11年間勤務したのち独立。

近年は、幼児や小学生を中心とした算数教育を展開している。 算数の電子テキストの販売やネットによるアメリカンスクールの授業など、 算数活動を多岐に展開している。

また、起業サポートも行っており、 その事務能力は高い評価を得ている。

 

えみ先生のブログ

 

 

【レビュー】数の世界 ~ とがのえみ先生 ~

理系子育てアドバイザーでありまっちゃん先生のご友人のとがのえみ先生から『数の世界』(松岡学)のレビューをいただきましたので、ここに掲載させていただきます。

 

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

 

所感:まっちゃん先生の『数の世界』を読んで

 

20数年前、私が高校2年生だった頃、はじめてブルーバックスの本を読みました。タイトルは『虚数iの不思議』(堀場芳数著 ブルーバックス)でした。思い返してみれば、それが私が初めて手に取った数学書だと言えます。

 

それから、大学、大学院と数学を専攻したくさんの数学書を読みましたが、高校生にとってブルーバックスは、はじめて専門書としてその学問の扉をたたく、心の踊る巡り合わせだといえるのではないでしょうか。

 

そんな目線から見て、今回、まっちゃんが出版された『数の世界』(ブルーバックス)は、高校生にとってとびきりワクワクの詰まったギフト。また、大学生にとっては、高校数学から大学数学への橋として教材化された副読本として大いに活用できる、そんな印象を持ちました。

 

今回メインテーマとなっている「四元数」は、大学数学でも深く触れられることがなく、これをテーマにして高校生から親しめる形で書籍を展開されているのは斬新で面白い構成だと感じました。

 

目次の前に添えられた「数の冒険マップ」では、複素数の園庭、四元数の森、など、キャッチーなタイトルで読者の心を惹きつけ、親しみを感じさせます。

 

はじめに、誰でも豆知識として知って役立つ、数の起源について、60進法や当時の天文学的な見解、絵文字で表された数字と一緒に紹介から、丁寧に展開されています。

 

負の数が人々に認められるまで2000年近くかかったとの史実から、人間が目に見えないものへ抱く恐れ、不信ということにも言及されていて、「数学が精神の学問である」ことのまっちゃんの数学観に共感しました。

 

続いて、高校までの数学で学ぶ、自然数から実数へと、数が「閉じている」という大学数学的な観点から、整理をされていて体系的に述べられていました。中学の教科書でも取り上げられている、分配法則や結合法則に対しても、日常生活における

 

・晩ご飯を食べる

・お風呂に入る

・寝る

 

などの具体例を用いた説明にまっちゃんの親しみやすいお人柄を感じます。

 

デリケートな「0で割ること」についても、小学生にでもわかる、わり算やかけ算を使った説明から、中高校生が定期試験で減点されるのが嫌、というような心情にも寄り添い、y=1/xの漸近線を用いて「0」↔「∞」との橋を架け「∞」の魅力を視覚的に伝えています。

 

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続いて虚数i。2乗してマイナスになる数、想像上の数、「i」。第1回本屋大賞を受賞した、文学者の小川洋子さんの『博士の愛した数式』では、博士が一人の家政婦さんとその息子に、「i」はここにあるんだよ、と、自分の胸に手を当てる場面があります。

 

数学では、既知の概念をもとにして新しい発想へと想像の挑戦(創造の挑戦)を繰り返すのですが、「あってもいいじゃないか」と、受容する数学者の献身的な研究には頭が上がりません。

 

本書では、この数「i」が登場した歴史的な経緯と関わった数学者が紹介されていました。

 

さらに虚数についての基本的な理論を納め、高校数学の要ともいえる、ベクトル、三角関数について、高校生にも学べるように図を挿入しながら述べられていました。

 

途中で紹介されるオイラーの公式、「eのπi乗+1=0」について、証明の概略と合わせて、「世界一美しい式」と紹介し、「感性や好みで眺めてください」と提案されていて、数学の神秘と情緒をソフトに読者の心に訴えかけます。

 

メインテーマとなる四元数の章においては、発見者であるハミルトンの生涯と複素数を超える数としての四元数の発見について述べ、四元数の定義から、関係式の証明に進んでいきます。

 

一般の数学書では、なぜこの式をこの式に変形したのだろう、と1行の変形を理解するのに、他の数学書を参照したり、考察したり、具体例を作って検討したりするものですが、本書では証明に丁寧な説明を織り交ぜて書かれていました。

 

合わせて自らの手で証明を書くことの大切さについても述べられていて共感を持ちました。

 

四元数とは、複素数の自然な拡張である」という視点から、前章で述べられた複素数の性質やベクトルを用いた数の回転の表現などを、四元数ではどのような形で拡張されるのかひとつひとつ丁寧に書かれていました。

 

世界一美しい式として紹介されたオイラーの公式も、四元数に拡張するとどうなるのかについて検証されていて面白さを感じました。

 

四元数はコンピュータグラフィックスや飛行体の制御に応用されていことが書かれていて、机上の空論と思われがちな数学ですが、数学が文明や社会を支えていることが伝わりました。

 

さらに、本書は四元数を越えて「八元数」へ話題を広げています。この数は、超弦理論M理論などの宇宙や素粒子などの微小なものを研究する物理学に応用されているようです。

 

ソクラテスが、「自然界は数学という書物で書かれている」といったように、神は私たちに数学を通して真理を見出すよう叡智を与えました。

 

先人たちが長年かけて「数」の世界を研究し、発展させてきた歴史があり、本書では、古代メソポタミアから長い年月をかけて発展してきた数の概念を、5000年の知恵の結晶と表現されています。

 

子どもたちも、小学校で1、2,3・・・という数字から勉強し、小数、分数、そして、中学校では、ルート記号を用いた無理数や円周率π、高校では、虚数「i」を学び、複素数という世界まで、数を拡張することを学びます。

 

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数の拡張が、自然数複素数四元数八元数と広がっていくことが述べられている一方、最終章では、虚数「i」に類するものとして「i´」という数を定義し、そこから平行して別方向へ同様の議論を用いて数を拡張してみようとする試みから、数の世界を広げることについても述べられていました。

 

ものごとが直線上を一方向に進んでいくわけではないという考え方や、可能性の広げ方、さらには、拡張しよう、広げようとする際に「何をもって数とするのか」と本質に立ち返り、見直していく姿勢を学ぶことができます。

 

そのようにして拡張された数の世界を本書では、split複素数→split四元数→split八元数と紹介し、そこから相対性理論ゲージ理論をはじめとする物理学への応用にも発展すると述べられています。

 

専門的な内容は数式の羅列で少し読むのがしんどい・・・と感じるところもあると思います。

 

そんなときは、「少しでもわかることがあれば・・・」というくらいの軽い気持ちで眺めるように読みながら、著者の労力や意図に思いを沿わせて好意的に解釈するようにしています。

 

そうして大人たちが数学や科学を楽しむ想念は、子どもたちの学びの環境づくりにもつながってくるのではないでしょうか。

 

「理解しよう」「理解しなければならない」と真面目に考え過ぎると伸びる目を摘んでしまうことがあります。分からないことはいったん保留にする、それはそれでOK!という心の使い方も、数学書を通して身につけられると思います。

 

本書は、中高生の皆さんや、専門的に理数を学ばれている大学生にとって、学びをサポートしてくれる本であるばかりではなく、一般の方々にとっても、数の広がりを通して、心の広がりを体感できる、そんな一冊となるのではないでしょうか。

 

数学を愛することは、目に見えないものを信じ、受け入れ、そして変容を通して拡張し、許容し、包み込んでいく、そんな精神を培ってくれます。

 

そのような、数学の世界からのアプローチと科学が手を結び、柔らかな愛とやさしさの意志を基盤とした科学が私たちの地球にもたらされることを願い、まっちゃんの『数の世界』の所感として寄稿します。

 

まっちゃんの友人 とがのえみ

 

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■ 書籍

『数の世界』、松岡学、

ブルーバックスシリーズ、講談社

 

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■ とがのえみ先生

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理系子育てアドバイザー、京都府出身。

大学・大学院の教育学部で数学を専攻し、 教員免許を小学校から高校まで計7枚取得。 地元の公立高校に11年間勤務したのち独立。

近年は、幼児や小学生を中心とした算数教育を展開している。 算数の電子テキストの販売やネットによるアメリカンスクールの授業など、 算数活動を多岐に展開している。

また、起業サポートも行っており、 その事務能力は高い評価を得ている。

 

えみ先生のブログ

 

 

【エッセイ】ミモザの日に感じたこと ~ 数の世界の出版に際して ~

「数ってなんだろう?」

そんなことを考えたことはありますか?

普段、身近にある「数」ですが、どこから来て、どこへ向かっているのでしょうか。とても不思議です。

私は、はるか古代メソポタミアの数に始まり、現代の最先端の数まで、五千年の数の広がりを詰め込んだような本を書きたいと思っていました。

そのような本は、なかなかないからです。

そんなことを、おぼろげながら考えていたところ、 偶然、出版社の方に声をかけていただき、この度出版することができました。

 

『数の世界』

ブルーバックスシリーズ、講談社

 

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最初は読み物のように読みやすいのですが、だんだん難しくなってきて、最後の方は現代数学で扱われている「数」の話題へと入っていきます。

この本を通して、五千年の「数」の香りを感じていただけたら、という思いがあります。

 

この本では高校の数学についても丁寧に説明しましたので、高校生の方が読んでも勉強になると思います。

また、中学3年生の3月頃に、高校数学の予習もかねて読むのもいいと思います。

 

数に興味のある方、数学の香りに触れたい方、高校生や中学生の方・・・

そんな方々が、この本を通して数学的な感性を身につけていただけたら幸いです。

 

そんなことを思っていたら、

 豊橋で制服を販売されている株式会社ノズエの取締役 満田真澄さんが私の本を10冊も購入してくださり、豊橋で配ってくださっていると知りました。

真澄さんは3月8日、ミモザの日」ミモザと私の本の記事を facebook で紹介してくださいました。

黄色いキレイなミモザのお花の下に私の本を積んで撮影してくださいました。

真澄さんのお気持ちがうれしくて、私は胸がいっぱいになりました。

 

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~ 以下、満田真澄さんの記事を引用させていただきます ~

 

3月8日、国際女性デー。

別名、ミモザの日らしいです。

お友達のお花屋さんから、ミモザの苗が入ったょーという事で、大きな鉢に植え替えしようと思ったら、土が足りなかったー。

 

また、来週ね。

来年には、花を咲かせてくれるかな。

 

少しずつお気に入りの木や花を育ててます。

おばあちゃんや母が庭木をいじるのを、『ババ臭い』と思っていたのに、(なんだかどんどん増えてゴチャゴチャ感あったし)

でも、結婚して、記念に木を植えてから、あぁ、こんな木が欲しい。とか、こんな花があったらいいなと思う。とか、いつでも移動できる様に鉢植えで育てる様にしていますが、(直に植えて無いので、枯れることもしばしば)確実に植木鉢増えてます。

そして、今は、おばあちゃんの気持ちがよく分かる。

 

松岡学先生にお願いしていた本が、サイン入りで届き、いつもお世話になっている本好きの方や、ちょうどいいお年頃のお子様のいるお友達に、プレゼントをさせていただいてます。

受け取ってくれたお友達からは、ちょうど休校中だから読み始めたよ〜と、メッセージもらったり、なんだか、ほっこりする週末でした。

 

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~ ~ 引用ここまで ~ ~

 

ミモザの日について、あまりよく知らなかった私はさっそく調べてみました。

ミモザの日は、国際女性デーをイタリアで「女性の日 (Festa della Donna)」(別名「ミモザの日」) と呼び、女性に感謝の気持ちを伝えるためにミモザを贈るようになったのが始まりだそうです。

第二次世界大戦が終わって、初めて迎える1946年の女性の日に、イタリアで始まったといいます。

平和への願いを感じる素敵な日だと思いました。

イタリアでな、普段から花を贈る習慣が根付いていて、街のいたるところに花屋さんがあるといいます。

そんな素敵なミモザの日に、真澄さんが私の本の記事をアップしてくださいました。

ちょうど私が東京でアドラー心理学を学んできて、京都に帰ってきたときでした。

 

そういえば、心理学者のアドラー第一次世界大戦が終わったとき、もう二度とこのような悲劇が起こらないように、平和な世界が訪れますようにという想いを持ち、アドラー心理学の普及に努めました。

 

ミモザの日、アドラー心理学、平和への願い・・・

 

そんなつながりを感じました。

私はミモザ花言葉も調べてみました。

ミモザ花言葉「感謝」だそうです。

他にも、「思いやり」「秘密の恋」「豊かな感受性」「神秘」などの花言葉もあるそうです。

 

今回、私は初めての記念すべき出版です。

そのことを自分のことのように喜んでくださり、振る舞ってくださる真澄さんに、感謝の気持ちで満たされました。

 

先日、私から真澄さんへ感謝の気持ちを込めて贈呈させていただいた本には、2月9日の日付けでサインをさせていただきました。

2月9日は令和2年で初めての初午の日、五穀豊穣を願う意味合いがあるそうです。

そして、真澄さんも旦那さまも午年だとお聞きしていたからです。

 

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そういえば、真澄さんの facebook のコメント欄で次のような言葉を見つけました。

 

 

文系理系関係なく、生きてく上で数を把握することは大切だと思うし、

数の意味とか考えたことが無かったけど、

この本に書いてあるのかな??と思ったり。

私も、ゆっくりだけど読んでいこうと思います。

 

 

このコメントを読んで、本当にそうだなぁと感じました。

文系だから数学は関係ないとか、理系だから数学が試験に出るから勉強するとか、そんなことは関係ないと思うのです。

数学は生きていくうえで大切な「知性」を養います。

そんなことを感じたミモザの日でした。

 

 

※ 算数・数学コラム集はこちら。

算数・数学コラムの一覧

 

 

執筆者 : 松岡学

twitter.com

 

 

【幼児の算数】 時間を楽しく学ぶ工夫をしてみよう

「21時は何時?」

 

就学前の子どもに聞かれたとき、何時か説明するのはかなり難しいと思います。

 

小学校で習うまで待ってもいいのかもしれませんが、

実際、家の時計が、

 

「21:00」

 

となっていたりすると、子どもも気になります。

 

子どもが時間を楽しく学ぶには、どうせればいいのでしょうね?

 

ここでは、えみ先生の取り組みを紹介させていただきます。

 

 

えみ先生自身、お家では 鏡に円を描いて、

「12時、13時、14時、・・・ 20時は8時のことなんだよー」

と生活の状況と照らし合わせて話しているようです。

 

えみ先生は 算数教室@はぐみぃーさんで 就学前のお子さんを指導されていました。

はぐみぃーさんの授業では、 時計の時間とイラストが描かれた用紙にシールを貼って、 子どもたちが楽しみながら時間を覚えられるように指導をされていました。

 

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< 算数教室@はぐみぃーさんでの授業の様子です >

 

えみ先生の時計の教材を実際にじっくり見させていただきました。

パッと見やすく作られており、 イラストも工夫されていて、3種類の用紙がありました。

えみ先生が丁寧に指導されていることが、 教材からも伝わってきました。

これなら自然に時間の感覚が身につくと感じました。

 

さらに、はぐみぃーさんの授業では、 1時から24時まで一枚一枚つくって、 大きな円形に配置して、 子どもたちが走りながら 時間を数えているそうです。

 

楽しそうですね!

 

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< 子どもたちが多きな円の上を走っている様子 >

 

楽しみながら、自然に時間の感覚が身につく 素晴らしい試みだと感じました。

 

それでは、えみ先生のブログから引用させていただきます。

幼児のお子さまに、お家で「時間」の感覚を教える際の参考になればと思います。

 

 

 

~ ~ 以下、えみ先生のブログからの引用です ~ ~

 


【第8回算数教室@大阪上本町はぐみぃーさん】


********

〇時の〇〇が好きです

********



大阪上本町にある
プレスクールはぐみぃーさんでの
算数教室☆第8回


昨日のテーマは「とけい」でした



0.かちこちこっちん
こんなうた、知ってるかな~


かちこちこっちんおとけいさん
かちこちこっちんうごいてる


おとなのはりと こどものはりと
こんにちは さようなら
かちこちこっちんうごいてる


針は、大人の針と子どもの針の
2本ありますね!




1.オモチャのとけいを動かして


今日は子どもの針に注目して
なんじかなー、なんじかなーと、
針を動かしてみました


子どもの針を動かして


1じができるかな?
2じができるかな?
3じかできるかな?


それぞれのとけいで
一生懸命つくってみます


なかなかすぐには分かりませんが
あの手この手で慣れ親しんでいきます


みんなのお部屋の時計と
おんなじ出来るかな??




ちょっと難しかったけれど
一生懸命トライしてみました!



2.何時に何をするかな??

みんなの1日の生活を振り返ってみました


 6じにおきて~
 7じにあさごはん~
 8じにおきがえ~ 




大人だけがとけいを見て
ごはんたべるよ、お風呂に入るよ
というようりも、


「いまなんじかな」
「なんのじかんかな??」



と声をかけることで時計学習とともに
生活習慣づくりにもなりますね(o^^o)


じゃあ、分かったかどうかテストするよー
と、シールをぺったん、ぺったん
じぶんで確認しながら貼っていきました


短い針の先がうーん・・・
お風呂だから何時かな・・・・


順番にすらすら貼っていく子ども
ばらばらにすうじを見ながら貼っていく子ども
とちゅうで頭がこんがらがったり^^;
先生これどうしたらいい??と尋ねたり


8じは反対に貼ってもまあいっか!
6じと9じが交換されていたり・・・


いろいろハプニングもありながら


最後には
「わたしは8じのおふろがすきです」
「ぼくは1じのおはなしがすきです」



などと、自分の好きな時間について
発表してくれました


改まって話すのは少し恥ずかしかったねラブラブ






3.子どもも知ってる時計だけど・・・


1日の始まりに太陽が昇り沈んでいく


繰り返される毎日の中で
私とは何かの問に答を見つけるべく


古来の人は哲学と数学を
はじめていったのでしょう


紀元前の人々が日時計や星の観測を
用いて日々過ぎゆく「時」を数値にして
表し後世に残してくださいました


こどもたちと何時何時といいながら
改めて「時の不思議」について感じます


なんで、あさにもよるにも6じがあるの?
なんで、12じまででおわりなの?



子ども心に戻り「なぜ?」を追求する中に


大人もそのものの
奥深さを感じることが出来ますね




日本時計協会のキッズページも参考になります☆
http://www.jcwa.or.jp/kids/index.html


********

〇時の〇〇が好きです

********

 

 

 

【第9回算数教室@大阪上本町はぐみぃーさん】


大阪の知育スクールはぐみぃーさん
での放課後算数教室


ついに9回目になりました


えみせんせーい(*^^*)と
笑顔で迎えてくるとってもかわいい


はぐみぃーキッズ音譜


+--------++--------++--------+

1歩すすんで30°☆1日で2周する

+--------++--------++--------+



0.今日もとけいをやるよー


かちこちこっちんおとけいさん(^^♪
と、とけいの歌を歌い・・・


1じ、2じ、3じ、4じ・・・・


と先週の復習をして


ところで、とけいは1日に
何周するのか知ってるかな??


3周、5周、10周~!


いろいろと楽しいお返事が返ってきます


じゃあ、今日はそれを調べようね


1.とりあえずケーキ食べよっか(^^♪

これなーんだ?



ピザ~!イチゴのピザ~!
またまた楽しいお返事が・・・(*'▽')


じゃあ、何個あるか数えてみよう
1,2,3、・・・・,12個~


時計の針と同じだね!これ、食べる人~
はいはーい


あれ?お皿が時計になったね~



円を12等分で「30°~」
とりあえず「さんじゅうど~」と言ってみる☆

みんなすなおですラブラブ!

1時間進んだら30°針が動くんだよ!


2.13じから24じをまなぼう

先週勉強した1日の時間を復習し

↓先週のレッスンの様子




お昼の1じから夜の12じまでを

13じから24じというんだよ!
と、新しい言い方を学びます

A4サイズの紙にのりでぺったん☆




みんなで協力して
1日の生活をつくります



13じ、14じ、15じ、16じ・・・・・


ちょっと難しいけどとりあえず言ってみる


3.みんなで大きな時計をつくるよー


じゃあつぎはみんなに針になってもらいます☆
なわとびでつかまえてー




○○ちゃんの針が、こんにちは、さようなら!
と歌いながら


うろうろしないよ、
なわとびピーンとしてね!(これポイント)



1まい1まい
6じ、あさおきる、7じ、あさごはん・・・


と、確かめながらおいていくと・・・
あれあれ2周したじゃない!


時計は1日に2周するんだね!


みんなも時計の周りを
2周まわってみよっか?




こどもたちは走ることに必死でした(^^;


1歩すすんで30°
「さんじゅうど、さんじゅうど、さんじゅうど・・・」
難しいけど、とりあえず言ってみた♡


一枚だけ好きなのを選んでおいで!
選んだ一枚を大切に持ちながら


わたしは、ぼくは・・・
21じのえほんがすきです


など、13じから24じの表現を用いて
発表をしてみましたよ!


やっぱりまだまだ発表は恥ずかしいね(*^^*)


<時計、円、そして「時」に思い馳せる>


「時」は途切れることなく連続する


時計の針は同じ場所を
ぐるぐる回っていますが


「時」はそうではないですね


教室の一室にある時計も
同じ場所で時を刻みながら



そこで何人もの子どもが成長しては
次の部屋へと進んでいきます


当たり前のようなことがとても尊い

とけいとはとても深いテーマですね☆


今日の子どもたちの活動からの
数学的な考察は盛りだくさん(*^^*)

また明日に続きます☆

+--------++--------++--------+

1歩すすんで30°☆1日で2周する

+--------++--------++--------+

 

 

~ ~ えみ先生のブログからの引用、ここまで ~ ~

 

 

えみ先生が教えている様子を見ていただいて、いかがでしたか?

 

お子さまたちがとても楽しそうに、時間に触れあっている様子が印象的です。

これなら楽しく算数を学べますね!

 

というわけで、今回はえみ先生の時間の指導について紹介させていただきました。

お母さんがお家で「時間」を教える際の参考にしていただけたらと思います。

 

 

■ オリジナルの記事は、こちらとなります。

第8回算数教室@大阪上本町はぐみぃーさん

第9回算数教室@大阪上本町はぐみぃーさん

 

 

■ とがのえみ先生

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理系子育てアドバイザー、京都府出身。

大学・大学院の教育学部で数学を専攻し、 教員免許を小学校から高校まで計7枚取得。 地元の公立高校に11年間勤務したのち独立。

近年は、幼児や小学生を中心とした算数教育を展開している。 算数の電子テキストの販売やネットによるアメリカンスクールの授業など、 算数活動を多岐に展開している。

また、起業サポートも行っており、 その事務能力は高い評価を得ている。

 

えみ先生のブログ

 

 

ママの算数への気持ちで、子どもの成績が上がるとしたら?

子どもが算数を苦手にならないかどうかって、気になりますよね。

 

やはり親としては、

「子どもにしっかりとした算数力が身についてほしいなぁ」

という願いがあります。

 

算数や数学って嫌いになりやすいからです。

しかも、算数は積み重ねの教科です。

 

習ったことを積み重ねていくので、一度分からなくなると、ついていけなくなってしまいます。

 

なかなかやっかいですね。

だから多くの人が算数や数学で苦しい思いをしているのだと思う。

 

では、子どもの算数力を伸ばすには、どうすればいいでしょうか?

 

今回はそんなことを考えてみましょう。

 

 

実は、、、

 

ママの算数への気持ちが子どもに無意識のうちに影響します。

 

ママの何気ない一言って、大きいのですね。

 

私にもそんな経験があります。

私がまだ小さかった頃、うちの母が

 

「駅の近くのメリーのケーキは美味しいね」

 

と、何気なくつぶやきました。

メリーというのは、私の地元のケーキ屋さんの名前です。

 

あまりケーキに興味のなかった私は、母の言葉に何の反応もしませんでした。

 

が、、、

 

心の中では、

 

「そうなんだ。メリーのケーキは美味しいんだ」

 

と感じていました。

 

そしてその後、駅の近くを通るときは、メリーのことが気になりました。

 

不思議なものですね。

 

ママが何気なくつぶやいたことでも、子どもは意外と覚えているものなんです。

 

そう思うと、算数も同じなんです。

 

難しい

嫌い

大嫌い!

 

ママが算数に対して、そんなネガティブなイメージを持っていたら、

それは子どもに伝わってしまいます。

 

どうかポジティブな気持ちで算数と向き合ってほしいと思います。

だから、ママも子どもと一緒に算数を楽しめたらいいですね。

 

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これは、子どもと接するときも同じです。

 

子どもに対して、出来るだけいいところな気を見てあげましょう。

ネガティブな気持ちを子どもにぶつけたら、子どももいい気はしないですからね。

 

あなたはどうですか?

普段から、子どものいいところを見てあげていますか?

 

一度、振り返って見てください。

 

アドラー心理学では、「相手のポジティブな面を見る」ということを大事にします。

  

私が子どもの頃は、スパルタ教育のような厳しい指導が多かったような気がしますが、今はそんな時代じゃないと思う。

 

優しい接し方が大切なのです。

 

今、アドラー心理学が世間で広まっているのは、そんな時代の空気と一致しているからだと感じています。

 

ただ、、、

 

人って悲しい生き物で、自分が経験した指導法を、そのまま子どもにも実践してしまうものなんです。

 

私も最近、小学校ではあまりマラソン大会をしていないと聞いて驚きました!

 

私が小学生のときは、冬になればマラソン大会! と決まっていたからです。

寒い中、小学校の近くの道路を長距離走りました。

 

私自身は足が速かったわけでもなく(どちらかというと遅い方)、長距離を足るのはつらかったのですが、、、

 

もし、歩いたりしたものなら、先生に厳しく叱られるので、頑張って走っていました。

 

今となっては懐かしい思い出です。

 

ところが、最近の小学校ではマラソン大会自体をあまりしないみたいですね。

 

理由は、

 

学校の外の道路を走るのは危ない

 

ということ。

 

じゃあ、運動場をグルグル走ったら? とも思うのですが、そんなことをしていたら、

 

授業時間が確保できなくなってしまう

 

ということだそうです。

 

それに、もしマラソン大会をしたとしても、昔のように歩いても怒られません。

 

むしろ、、、

 

無理して走らずに、えらかったら歩いてね

 

という優しい対応をしてくれます。

 

時代は変わったのですね。

 

だから、そんな時代の変化にもちゃんと適応して、親は子どもに接する必要があるのです。

これは、「いい・悪い」ではなく、時代の価値観が変わったということです。

 

もちろん、この先、さらに時代の価値観が変わることもあります。

そんな時代の変化を受け入れましょう。

 

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そして最後に、強い気持ちを持ちましょう。

 

子どもの成績が心配な気持ちも分かりますが、

ママが心配しすぎていたら、それは子どもに伝わります。

 

あまりオロオロした姿を子どもに見せたくないですね。

 

世の中、どんなことでも同じで、

 

うまくいかないのでは、と心配していたら、

うまくいくものもうまくいかなくなってしまいます。

 

ですから、

 

気持ちを強くものことが大事なのです。

 

算数というと、

計算や公式が思い浮かびますが、

 

計算や公式に心をざわつかせずに、

前向きな気持ちで、お付き合いしたいものです。

 

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私が大学院生時代よく聴いていた小沢健二さんの

 

「強い気持ち、強い愛」

 

という曲があります。

 

 

強い気持ち 強い愛

心をギュッとつなぐ

 

幾つの悲しみも残らず捧げあう

今のこの気持ちほんとだよね

 

 

素敵な歌詞ですね。

 

私もこんなふうでありたい。

数学に対しても、普段の生活においても、、、

 

 

小沢健二さんの楽曲は、

 

ロディアスでポップ!

 

それでいて、

洋楽のテイストを感じるセンスのいいサウンド

 

そんなところが、私は大好きです。

 

私は大学院生の頃、名古屋のアパートに住んでいました。

最初はテレビもなく、音楽を聴きながら数学をするのが何よりも楽しみでした。

 

当時、数学をしながら、小沢健二さんの曲をよく聴いていました。

 

洋楽センスのつまったポップな小沢健二さんの楽曲は、今聴いても色あせていないと思います。

 

 

というわけで、

 

ママの気持ちが変われば、子どもの算数も変わります

 

あなたも一緒に、算数を楽しみましょう。

 

 

 

 

※ 算数・数学コラム集はこちら。

算数・数学コラムの一覧

 

 

執筆者 : 松岡

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たし算で10をつくる

小学校に入ったら、最初にたし算を習いますが、
「たして10を作る」 練習はとても大事なのです。

このことを 「10の補数」 といいます。

 
たとえば、

2に対しては8
4に対しては6
7に対しては3

となります。


式で書くと次のようになります。

1+9=10
2+8=10
3+7=10
4+6=10
5+5=10
6+4=10
7+3=10
8+2=10
9+1=10


これは計算の基本となるので、

3+□=10
□+8=10

のようにして、しっかり練習しましょう。

 

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たして10

 

  
大人からみると当たり前に見えるかもしれませんが、

実は、


大人は無意識のうちに10の補数を使っているのです。

 


8+5を計算するときどうしますか?

大人は瞬時に13と出てきますが、
頭の中の計算の仕組みを考えてみると、

 

 8+5

=8+2+3

=10+3
=13

というように、

5を2と3に分解して、
8+2=10を作って、
そこに3を加えることで13としているのです。

つまり、繰り上がりの計算をするときに、


無意識のうちに

「8+2=10」

という10の補数を考えているのです。

 

ひき算の繰り下がりでも10の補数を使います。
このように、10の補数は算数において重要なテーマなのです。

 


まとめると、合言葉は 


「たして10」

 

ということです。

 

 

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